S.Cなどのお仕事で、トップクラスの難問VMD診断は、ズバリ「ウィッグ店」ですっ!
壁一面に広がるヘッドマネキンに、これでもかとさまざまなウィッグをかぶせた売り方をもう何十年も続けているのではないでしょうか。
実は先日そのウィッグ店さん(女性用)からVMDサポートのご相談を受け、マーケットについて調べてみたのですが、ウィッグ市場は世界的に見ても、これから先右肩上がりで伸びていく期待高まるマーケットなのですね!一言でウィッグと言っても、お客さまのニーズは色々、医療用、オシャレエクステやハロウィンなどのイベントに使用するファッションピースとしての需要、特に若年層の週末イメチェン用として利用されているなど、購買動向にも変化が生じてきているようです。
ご依頼内容は、「今の古臭い売り方イメージを変えたい!」「ターゲットの若返りを図りたい」期限は二週間とのこと。まずは写真を拝見すると、こちらも壁一面ヘッドマネキンの嵐!ストアデザインも昭和の造りです。二週間でプランできることと言えば、ゾーニング変更とIP,PP、VPチェンジが良いところでしょう。
①ヘッドマネキンの数を減らし、PPでの使用に絞り込む→この改善策を実行するには、ゾーニングの見直しが必要となりますが、品揃えや売り方、売れ方、分類方法が判らなければ
プランが組めません。お店は遠方にある為、視察、お打ち合わせにも時間がかかります。
②今回は、VPチェンジだけにとどめ、PP,IPは課題として残す→全身マネキンを使用し、ファッションピースとしての全身スタイリングを提案することも考えましたが、最大のイメージダウンにつながる”ヘッドマネキンの嵐”を解決しない限り、VPにコストを費やしたとて焼け石に水でしょう。力技のVMDチェンジは継続的な効果が望めない為、おすすめできません。
③ターゲットの若返りを図りたい→お店のつくり、ブランドロゴ、ビジュアル写真、webサイトの印象など、お店以外にも時代に合わせたイメージ刷新が必要と思われる。
以上の理由から数年後のビジネスプランを含めてリブランディングされることをお勧めしました。その際には、ニーズの細分化、どのニーズを獲得していくのか、販路と売り方の見直し、ブランドの差別化ポイントなど、マーケティングと並行したプランが必要となるでしょう。
既に大手のウィッグ企業は、店頭のヘッドマネキンを減らし、IPバリエーションはパッケージ販売に切り替え、ストアデザインに高級感を出し、カウンセリングルームを設け、エクステなど気軽に買えるファッションピースは入り口付近のハンギング什器で売るなど、お客さま心理に合わせた売り方をチャレンジされています。ニーズによっては非常にセンシティブな環境が求められるアイテムだけに、売り手側の心配りとセンスが求められるビジネスです。
当方では、リブランディングやブランドコンセプトに合わせたVMDスタイル開発なども手掛けております。お気軽にご相談ください。
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